ネットアップ株式会社は27日、東映アニメーション株式会社が、同社のアニメーション作品の紹介サイトやECサイトを支えるサーバー仮想化基盤に、ネットアップのオールフラッシュアレイ「NetApp EF550」を採用したと発表した。
アニメーション制作などを手掛ける東映アニメーションでは、作品ごとの紹介コンテンツを充実させているほか、キャラクター商品を販売するECサイトも運営しており、これらのWebサイトは、同社が独自で構築しているサーバー仮想化基盤上から提供されている。
しかし、世界的に人気のあるコンテンツを公開した際や、希少なキャラクター商品を販売する際など、大量のアクセスが集中した場合に、Webサイトのレスポンスが著しく低下してしまっていたため、サイト訪問者が快適にWebサイトにアクセスできる環境の構築を目指し、ネットワークの高速化やサーバーの更新などを進めてきた。その中では、従来のディスクストレージの性能不足が課題になっていたという。
そこで同社は、パフォーマンスに優れ、故障要因の少ないオールフラッシュストレージの導入を検討。以前からNetApp製品を使用していたことによる信頼感や、コストパフォーマンスなどを評価してEF550の採用を決定し、2014年9月に正式導入した。
これによって、あらゆるWebサイトの表示レスポンスが従来のディスクストレージと比較して3〜4倍に向上したほか、ECサイトの商品検索なども高速化され、サイト訪問者の快適なショッピング環境を実現したとしている。加えて、EF550に内蔵されているSSDの保守契約期間内(最長5年)であれば、ドライブの故障だけでなく、書き込み回数上限に達した場合やSSD寿命に近づいてアラートが発生した場合にも無償でドライブ交換に対応するなど、保守体制がしっかりしている点も東映アニメーションでは評価している。
なお同社はEF550の採用にあたって、SIerから貸与された検証機を使用して、設定やパフォーマンスに関する検証を実施した。また、既存のディスクストレージからのデータ移行にはVMware Storage vMotionを活用。仮想サーバー群のイメージファイルをサービス無停止でコピーしたとのこと。